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部屋づくり、ときどき旅行記

部屋のスタイルを決める

インテリアにはさまざまなスタイルがあります。ここ数年(10年くらい?)で主流になったのが北欧スタイルやブルックリンスタイルですね。

リフォームをしようと思ったときにどんなスタイルでいくかを決めることは大事だと思います。そうでないと、シンプルで無味乾燥な、小綺麗なだけの部屋になってしまいがちだと思います。もちろんそれが好きな人はいいのですが、せっかくなので自分が心地良いと感じる部屋に暮らしたい。そのためにはどんなスタイルが好きかをしっかり見極めることが大事と思いました。

私はスタイルを決めていくときにPinterestを使っています。Houzzとかも人気ですね。Pinterestのいいところは、1つ好みの画像を見つけたら、似たような画像がずらっと下に並ぶところです。これでどんどん自分の好きなスタイルを絞り込んでいけます。

 

ところで海外インテリアの写真ってどれも素敵ですよね。(海外といってもアメリカやヨーロッパの事例が多いですが)

どうしてあんなに素敵なのかいろいろ考えるんですが、重要な(そして真似ができない)要因として、もとの建築物が素敵である、ということがあります。広いリビングやキッチン、高い天井、大きな窓、年月を経た味わいのある壁や、アンティークな木材の質感。そうしたものに比べると、日本の建物は一般的にしょぼい。これはもう、どうしようもなくしょぼいです。

だから、家具や色合いをいくらそのまま真似しようとしても、どうしてもその「質感」は再現できず、偽物っぽい、安っぽい雰囲気になってしまう。

ブルックリンスタイルだって、もともとは、ガランとした倉庫のような空間にアーティストなどが移り住み、古びた味のあるレンガ壁や広々とした空間、本物の廃材などを活かしてセンスよく作り上げているからこそかっこいいのであって、表面だけ真似してもなかなか再現できるものではないと個人的に思います。

そうしたことを考えると、白を基調にしたシンプルなデザインにカラフルなファブリックなどでアクセントをつける北欧スタイルは、日本の住宅に馴染みやすく、多くのお部屋で取り入れられているのも納得です。(イケアの影響ももちろん大きいですが)

じゃあ自分はどんなスタイルで行くのか。私は世界中の都市の中でもニューヨークが一番好きなので、やはりインテリアもニューヨーク・ブルックリンスタイルが一番好きです。でも上に書いたとおり、表面だけ真似をしてもうまくいかないし、わざとらしい感じになるのも避けたい。エッセンスをうまく取り入れながら、日本の平均的マンションの内装を素敵に変えていけないかを考えたいと思いました。

ブルックリンスタイルといえば、日本ではテンプレのようにレンガ・アイアン・コンクリートが定番になっていますが、私がインテリアのバイブルにしている上野朝子さんの本では、もっとシックで大人っぽいブルックリンインテリアもたくさん出てきます。

 

Brooklyn INTERIOR

Brooklyn INTERIOR

  • 発売日: 2015/09/30
  • メディア: Kindle版
 

 

こうした本やPinterestなどを見ながら、私なりにリフォームポイントとして重視したのが以下の点です。

〈建具〉

買ったマンションをひと目見たときから変えたいと思っていたドア類。私なりの結論としては①ありがちな木目調シートのドアを避ける(いかにも日本の集合住宅っぽくなる気がする)②無垢材のドアは素敵だけど、あんまり望んでいる雰囲気は出にくい(アンティークだったりラフな感じならいいかも)③海外インテリアでは白いドアが主流っぽいので白を使っていく、というところです。

最終的には、パナソニックのベリティス・クラフトレーベルのネイビーを、玄関から真正面に見えるリビングのドアに、玄関からリビングに向かう廊下の左右にある4つの部屋のドアを、ベリティスシリーズの「しっくいホワイト」にすることに決めました。

 

〈クロス〉

海外インテリアの写真を見ると、真っ白な壁がけっこう多い気がします。ということで、白の塗り壁っぽい雰囲気のものに。アクセントウォールは迷いましたが、カラフルな色を選ぶ勇気はないし、かといってグレーとかベージュ系もありがちでつまらないし、飽きそうな気もするので却下。廊下とトイレだけ、少し色味を変える程度にしました。

ついでに、既存の建具と同じ微妙なオレンジ系茶色だった幅木も、邪魔だなーと感じていて、パナソニックのスマート幅木というスリムなタイプに交換することに。こちらも「しっくいホワイト」の色にしました。

〈部屋の装飾〉

素敵な海外インテリアの写真を見ると、けっこういろんなアイテムが飾ってあったり置いてあったりします。家具もけっこう多め。きちんと空間が作り込まれているものが多いし、そういう部屋がやはり素敵だなと感じます。

壁のアート、本棚、たくさんのグリーン、実用よりも飾りのために置かれたチェストやチェア。ラフでカジュアルなスタイルであっても、クラシカルなスタイルであっても、空間を作り上げている要素は共通するところが多いなと感じます。

実際にはリフォーム後に作り込んでいくことなのですが、リフォームするうえでは既存の吊り戸棚を外してオープンな棚を作ることにしました。アートやグリーンを飾るスペースとして使いたいと思います。

〈全体の質感〉

なんでもそうですが、デザインで大事な要素の1つは質感です。本物の木を使ったものと、木目調シートを貼ったものでは、実際の美しさは段違いですよね。

建具もそうなんですが、この質感をなるべく安っぽくしない、というところを重視したい。本当は床材を変更したほうがいいんですが今回は予算がないので(泣)、変更する部分だけでも最大限、こだわろうと思いました。

とはいってもパナソニックのドアの表面はシートなんですけどね。でもけっこう質感、がんばっているなと感じます。ネイビーと白(真っ白)ならいい感じかなと。

あとはキッチン。日本のシステムキッチンって機能性は高いのかもしれないけど、あんまり素敵じゃないのが多いですよね。とくに面材(扉)がイマイチ。すごく素敵なものも中にはあるんですが、いずれもグレードが高いものばかりで、その扉を選ぶだけでウン十万円高くなったりします。特に海外インテリアでよく見る「框扉(かまちとびら)」が素敵だなーと思っていて、日本のメーカーのものでもいくつかあるんですが、どれも高い!!

あとはIKEAのキッチン(メトード)なんかはもろに好みで値段も手頃なんですが、IKEAのキッチンを採用するのはいろんな意味で不安があったりして…。

そんななかで出会ったのが、ウッドワンのスイージー・ニュートラルカラーでした。ウッドワンのスイージーといえば無垢材のキッチンが人気ですが、このニュートラルカラーは今年発売されたばかりのペイントを施したタイプ。個人的に木目が透けたようなペイント仕上げって好きじゃないんですが、このニュートラルカラーはベタ塗りタイプもあり。しっかり塗り込んだような面材の質感が海外インテリアにもありそうな雰囲気で、しかも憧れの框扉! もうこれしかないという感じでした。

しかも框扉だからといって特別高いわけではないのです。むしろウッドワンのなかでは安価なニュージーパイン材を使っているのでわりとお手頃と言えるかも。さっそく見積もりを取ってもらい、やはり思ったほど高くなかったので採用を決めました。それでも当初の予算オーバーではあるのですが、毎日使うものだからと自分に言い聞かせて決断…。

同じシリーズのカップボードと、同じくウッドワンが出しているカナモノ(アイアンの棚ブラケット)、カップボードの天板と同じオーク材の棚を組み合わせてキッチンをつくることになりました。

既存のキッチンは微妙なマーブル模様でツルツルした面材だったので、これでずいぶん雰囲気はかわると思います。壁は一個前のエントリで書いたサブウェイタイルのヘリンボーン貼りです。

 

とかいろいろ書いてますが、リフォーム工事はこれからなので、狙ったとおりの仕上がりになるかはわかりません。うまくいくことを願いつつ、細部にこだわって進めていこうと思っています。